11/17(日)に豊田合成記念体育館(エントリオ)で第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春の高校バレー)愛知代表決定戦が行われました。この試合は、年明けに東京で行われる春の高校バレーにつながる大切な一戦です。
相手はインターハイ予選王者の大同大大同高校です。新人戦もインターハイ予選も、思うようなプレーができず、セットを取ることもできませんでした。我々は挑戦者として、どれだけ自分たちの力を出し切れるかが勝負でした。
慣れない会場、慣れない観客の数、慣れない5セット。この試合は、全国大会より緊張するという選手も多く、試合前から落ち着かない雰囲気でした。様々な演出で会場のボルテージも上がり、試合が始まります。
セットカウント2-1とリードし、このセットで取り切ろうと臨んだ第4セットを逆転で奪われ、ファイナルセットにもつれこみます。近年、星城高校が出場した決勝は、必ずフルセットの大激戦になっており、今年もやはりフルセット、死力を尽くした戦いでした。15点マッチの第5セット。13点を先に取り、残り2点の場面で、エース柏﨑のバックアタックがシャットアウトされます。
大同サイドが大いに盛り上がる中、タイムアウトをとった星城高校の選手たちに焦りは見られませんでした。「大丈夫、勝てる」タイムアウトが明けると、再びエース柏﨑にボールを集めます。最後の1球がコートに落ちた瞬間、歓声に包まれる会場。コートに倒れ込む両チームの選手たち。星城高校が優勝、そして春の高校バレー出場を決めた瞬間でした。
思い返せば昨年度の春高前、普段は3年生チームの練習をしていたため、ほとんど即席の新チームで挑んだ名南選手権では、一足先に新チームをスタートさせていた大同に全く歯が立ちませんでした。このままでは新人戦でベスト4を落とすとまで言われ、新チームのスタートはそこからでした。スタート直後から問題は山積み。選手たちは、毎日プレーに悩み、人としてのあり方に悩み、チームとして進む道に悩んできました。
1年生もコートに立つようになり、先輩たちに囲まれて落ち着いてプレーする難しさを知りました。予選に負け、悔し涙を流す2年生たち。2年生でありながら、コート内の責任を負う苦しさは計り知れません。そして、歯を食いしばって涙を堪え、2年生に声をかけ立ち上がらせた3年生。3年生はとにかく我慢。辛くても苦しくてもがんばれ、耐えろ。酷だとわかっていましたがそう伝え続けてきました。ベンチに入れなかった部員も彼らの存在がチームの支えであり、間違いなく彼らの力がなければ掴み取れなかった勝利です。1年間、それぞれの戦いがありました。
様々なことを乗り越え、やっと手に入れた全国大会出場の切符です。数えきれない人たちへの感謝を胸に、そして大同高校の想いも背負って、東京体育館で星城高校らしいバレーができるように、春高まで走り抜きたいと思います。
会場まで足を運んでくれた皆様、配信で応援してくれた方、そして、いつも星城高校男子バレーボール部を支えてくれる全ての方々に心から感謝いたします。本当にありがとうございました。今後も星城高校男子バレーボール部の応援よろしくお願いします。