10月15日にブータンからアジア保健研修所の研修生として来日しているメナクシ・ライさんに仰星コースの4名の生徒がインタビューをしました。
私たちは星城版SGHアジア学の探究活動として「ブータン王国から学ぶこと」について調べています。星城中学校でのメナクシ・ライさんの講演の後に、彼女に直接インタビューする機会を得ました。
Q.ブータンの国旗は何を表していますか。
A.ブータンの国旗は黄色とオレンジ色と竜で構成されていて、竜は真っ白な純粋さ、黄色は国が平和に統治されること、オレンジ色は豊かな精神性を表しています。
Q.GNHとは何ですか。
A.ブータンは、その発展の度合いを測るのにGDP(Gross Domestic Product/国内総生産)ではなく、GNH(Gross National Happiness/国民総幸福量)を使っています。
Q.なぜGNHが重視されているのですか。
A.第四代国王は、国家の問題が経済成長だけに特化されることを心配し、ブータンで優先するべきなのはGDPではなくGNHだと決めました。そして、国の発展の度合いをGNHで測ることを提唱しました。彼は、豊かであることが必ずしも幸せではないが、幸せであると段々豊かだと感じるようになる、と言っています。GNHの概念は、人間社会の発展とは、物質的な発展と精神的な発展が共存し、互いに補い合って強化していったときに起こるものだ、という考えに基づいています。
Q.GNHの4つの柱とは何ですか。
A.GNH4つの柱とは、①公正で公平な社会経済の発達、②文化的、精神的な遺産の保存、促進、③環境保護、④しっかりとした統治です。これらの柱は、国家や地域の価値、美学、精神的伝統を具体化しています。
Q.どのような活動をしていますか。
A.伝統的な価値観の中で表面化しにくいDV(ドメスティック・バイオレンス)の問題解決に取り組むNGOのワーカーとして働いています。
Q.日本をどう思いますか。
A.豊かで、科学技術の発達した国だと思います。親切で、控えめな人が多いと思います。
Q.ブータンの言語は何ですか。
A.公用語はゾンガ語です。学校教育は主に英語で行われています。
Q.メネクシさんは英語が上手ですが、英語の学習の秘訣は何ですか。
A.①声を出して英語を読むこと、②人と英語で話すことです。ただ黙って読んだり、英語を書いたりするだけではコミュニケーション力はつかないと思います。
インタビューは1時間半以上におよび、他にもいろいろ聞きとても勉強になりました。メネクシさんの母国でのご活躍を祈っています。丁寧に答えていただき、ありがとうございました。